外板の組付け検査業務の効率化
自動車の外板は、ユーザーの目に最も触れる箇所になるため、外板の組付け検査は数ある検査の中でも重要な項目の1つです。検査業務は経験豊富な技術者によって支えられていますが、現在はベテラン技術者が不足しており、経験の浅い技術者によるヒューマンエラーやバラつきを防ぐためにも検査能力の向上や標準化が急務となっています。ポータブルすき間・段差測定器「GapGun」は、誰が使用しても正確な検査結果を得ることが可能です。
課題
アナログゲージを使った測定では、ヒューマンエラーの発生やレポート作成等に時間がかかるなどの課題がありました。また、手での接触式の測定は車体を傷つける恐れや、結果の読み取り、書き取りミスが発生する問題もあります。近年では生産技術の向上により、複雑なデザインをボディラインに組み込むことが可能になり、測定の基準面の取り方が人によって異なり、測定値のバラつきに繋がっています。
- 検査器具との接触で外板が傷つく
- 結果の読み取り、転記の際のヒューマンエラーの発生
- レポート作成に時間を要する
GapGunによる検査の流れ
1. GapGunによる測定
GapGunには、測定箇所を画像でナビゲートする機能や検査結果の合否判定を行う機能などがあり、測定者の負担が少ない検査を行うことができます。
GapGunの測定は以下のような特徴があります。
- レーザーを使用した非接触測定
- 1測定をわずか数秒で完了
- 測定結果を自動で保存
2. 測定結果の転送
測定結果は、無線もしくは有線通信でPCに転送します。
結果の転送と同時にレポートを出力することも可能で、結果には、測定値だけでなく断面データや測定時間等も保存されます。
効果
GapGunは、ヒューマンエラーの抑制や検査時間の短縮、測定精度の向上に貢献します。検査結果は測定値だけでなく断面データ等が記録され、結果の信頼性向上にも寄与します。また、他のデジタルツールでは測定が困難であったコントラストの強い色同士の測定等にも対応可能です。測定スピードが速いため、インライン検査にも対応できます。また、付属ソフトで検査表を作成することにより、測定箇所が200点を超えるような抜き取り検査もミスを抑制しつつ短時間で対応可能です。
- 対象の変形や傷つきの心配がない
- 人によるバラつきの抑制
- 検査時間の短縮
ポータブルすき間・段差測定器
「GapGun」
GapGunは、非接触式のポータブル寸法測定装置です。高速測定、使い勝手の良さ、携帯性や堅牢性を兼ね備え、すき間・段差・円弧等を精度良く測定できます。事前に設定した検査プランに沿ってユーザーを測定箇所へ誘導し、測定結果は本体に自動保存され、検査結果レポートの自動出力機能も備えています。
- 高精度な非接触測定
- 迅速でシームレスな検査
- 汎用性の高い測定能力
- 豊富なユーザーサポート機能